最大のポイントは
“続けること”
日本では、これまで金融教育が不足していたがために、投資について誤った情報やイメージが蔓延しているのが現状です。
難しそう/損しそう、というイメージを持たれる投資ですが、基本を理解し長期で積み立てることができれば、成功しやすい資産形成といえます。ここでは、長期の投資において最低限気をつけておきたいポイントをいくつかご紹介します。
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Point.01 投資はギャンブルではないことを理解する
一口に「投資」といっても、2種類あるのはご存知でしょうか。それは「短期の投資」と「長期の投資」です。そのうち、伸るか反るかのギャンブル要素が強いのは「短期の投資」。いわゆる投機です。個人投資家が投機で勝ち続けるのはとても難しく、大切な教育資金や老後資金を投機に頼ってしまうのは非常に危険といえるでしょう。一方「長期の投資」は、過去の実績ではありますが、しっかりと継続できれば元本割れは起きておりません。
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Point.02 株式の暴落に対して正しい知識を持つ
いくら、長期の投資がこれまでに元本割れが起きていないといっても、やはり株式の暴落は怖いものです。ただ、長期で投資をしていくうえでは、この暴落は必要悪どころか我々の味方となる側面すらあるのです。
例えば皆さんが、りんごを買うとしましょう。予算は1,000円です。りんごの価格が1個100円なら、10個買えますね。では、りんごの価格が大暴落して1個20円になったらどうでしょうか。1,000円で、50個も買えます。価格が安くなったら、同じ予算でもたくさん買える。長くなるためここでは詳細を割愛しますが、長期投資は「株式をたくさん買ったもの勝ち」であり、たくさん買うには「暴落してもらわないと困る」という考え方もあるのです。 -
Point.03 長期で投資するには備えも必要
昨今SNSを見ていると、「保険は要らない」「賢い人は保険に入らない」という風潮があります。その理由の一つとして、日本の社会保険の充実を挙げているようです。たしかに、傷病手当金を始めとして日本の社会保険制度は整っています。しかしながら傷病手当金だけでは、生活をぎりぎり維持できても、将来のための投資を続けることはまず不可能です。「病気をしなれば保険は損」という考えが流行っていますが、そもそも保険は相互扶助であり、損得ではありません。長期投資を続けるためには、万一の不測の事態についても考えておくことをお勧めします。
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Point.04 無理のない金額から始める
長期投資を学び始めると、毎月できる限り投資を行いたくなるでしょう。つみたてNISAなら、毎月約33,000円を投資できます。でも、ちょっと待ってください。勢いで投資金額を決めてしまうと、将来教育費や生活費が上がってしまったとき、投資を続けられなくなってしまうかもしれません。今の状況を確認するのも大切ですが、特に子育て世代の方は「教育費が最もかさむのはいつか」を確認しながら投資金額を設定しましょう。そのためには、ライフプランをしっかり作っておくことが一番の近道です。
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Point.05 未来を見据えて投資先を決める
投資には流行り廃りがあり、今(2022年9月時点)ではGAFAMを中心とした米国株式が、圧倒的なパフォーマンスを出しているようです。SNSなどにも、「米国株式に入れておけば将来安泰」といった情報が多数見受けられます。
ところで、1980年代の投資信託では、どのような銘柄が流行ったかご存知でしょうか。それはなんと、日本株式です。バブル景気で留まることを知らず上り調子の日本株式を見て、「いつまでもこの株高が続く」と誰もが思っていましたし、証券会社もこぞって日本株式一択の商品を売り出しました。その結果はどうなったでしょうか。バブルは崩壊し日本株式は大暴落、30年経った今でも株価は低迷を続けています。
長期投資で大切なのは「分散」です。20年後、30年後にどの国の企業が成長しているか、確証がないとしたら、世界全体をまとめて買うのも一つの方法です。この辺の考え方は非常に長くなるので、個別にお伝えさせていただきます。