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宝くじを買ってはいけない理由

宝くじを買ってはいけない理由

投資と聞くと

宝くじやギャンブルと大して変わらないもの

こんなイメージを持つ方もいらっしゃいます。

しかし

投資の正しい仕組みを理解していくと

投資は選ばれた人だけが勝てるのではなく

参加者全員が豊かになれる

プラスサムゲームだと

いう事が分かります。

この記事を読むと

長期投資は宝くじやギャンブルと違い

参加者全員が勝てる仕組み

だという事が分かります。

投資とギャンブル

世の中の流れを見ていても
もはや投資を無視できる状況ではない
これは多くの方が感じていることです。

しかし、金融教育の無い日本では
どうしても「投資はギャンブル」
というイメージを拭えない方が
一定数いらっしゃいます。

これには日本での
投資信託の歴史や
金融機関の販売方法などが
大きく関係しているわけですが

当ブログでも何度も説明している通り
投資はギャンブルではありません。

投資は選ばれた人だけが勝つのではなく
参加者全員が豊かになれる仕組みです。

今回は
ギャンブルとはどういうものなのか
長期投資と何が違うのか
理解していきましょう。


この記事で分かること


投資とギャンブルの根本的な違い
ギャンブルで豊かになれない理由
長期投資で元本割れを起こす確率


ギャンブルって何?

そもそも「ギャンブル」とは
いったい何でしょうか。

広辞苑によるとギャンブルは


賭けごと。ばくち。投機。

となっています。

ばくち(博打)は
①財物を賭け、・・・勝負をあらそうこと。
②一か八ばちかのまぐれ当りをねらう行為。
とあります。

大阪府が2021年に行った
「ギャンブル等と健康に関する調査」では
ギャンブルを次のように定義しています。


金銭や品物などの財物を賭けて
偶然性の要素が含まれる勝負を行い、
その勝負の結果によって賭けた
財物のやりとりを行う行為である。
日本国内における競馬、競輪、競艇などの
公営ギャンブルのほか、
海外のギャンブル(カジノ、ブックメーカー等)や、
違法ギャンブル(裏カジノ、賭け麻雀等)などが含まれる。
パチンコ・パチスロも含む。

---中略---

この調査では、下の(ア)~(シ)の
種目をギャンブル等とした。
(ア) パチンコ
(イ) パチスロ
(ウ) 競馬
(エ) 競輪
(オ) 競艇
(カ) オートレース
(キ) 宝くじ(ロト・ナンバーズ等も含む)
(ク) サッカーくじ
(ケ) 証券の信用取引、先物取引市場への投資、FX
(コ) インターネットを使ったギャンブル
(競馬、競輪、競艇、オートレースを除く)
(サ) 海外のカジノ
(シ) その他のギャンブル

大阪府の調査でも同じように
賭け事や勝負事、と言う定義がされているようです。





では、「投資」とは
どのように定義されているのでしょうか?

広辞苑では


利益を得る目的で、事業に資金を投下すること。

となっています。

このような辞書的な解釈のみで
ギャンブルと投資の違いを
理解するのは難しいですが

少なくとも
ギャンブルには「賭け」や「勝負」
といった「運の要素」

投資には「利益」や「事業」といった
キーワードがあるようです。

POINT


”投資”と”ギャンブル”は根本的な意味が違う


参加した時点で損がほぼ確定

ギャンブルと言えばカジノが有名です。

カジノで人気とされているものに
【バカラ】があります。

日本ではあまり聞き慣れませんが
簡単に言うと


トランプを左右に置いて
どちらが9に近い数字かを当てるゲーム

です。







ギャンブルには「還元率」というものが存在します。

運営する団体が客から集めた賭け金の総額から
手数料としての自分たちの利益を除き
再び客に還元するときの割合を示すもので

ざっくり言うと
賭けた金額のうち何%が手元に返ってくるか
という割合になります。


ギャンブルには
【胴元】と呼ばれる主催者がいて
この胴元の取り分が存在しますので

例えば還元率が99%のギャンブルなら
胴元の取り分は1%です。

10000円を賭けた時に
胴元は1%である【100円】を確保し
プレイヤーには【9999円】が
還元されることになります。





プレイヤーが3人で
10000円ずつ賭けるとするなら

10000円 ✕ 3人
=30000円が場に出ます。

胴元は30000円の中から
1%にあたる300円を確保します。

残ったお金は29700円で
これを3人のプレイヤーで奪い合います。

プレイヤー1人あたりがゲットできるお金は
29700円 ÷ 3人
=9900円

これが期待値となります。


還元率の観点で考えれば
10000円賭けたのに
9900円しか貰えないわけですから

参加した瞬間に
損が確定することになります。


POINT


ギャンブルは理論上
参加した瞬間に損が確定する


世界で最も勝てないギャンブル

いくら理論上は損すると言っても
プレイヤーは「自分だけは勝てる」と
思って参加しているわけです。

そんな中で【バカラ】が
人気な理由のひとつに
還元率の高さが挙げられるでしょう。

代表的なギャンブルのひとつである
【ルーレット】の還元率は95%です。

それに対して【バカラ】は
99%と言われています。


では日本において
代表的なギャンブルでは
どうなっているでしょうか。

総務省のHPでは
公営ギャンブルの還元率が公表されています。

それを見てみると

競馬が74.1%
ボートレース(競艇)が74.8%
競輪が75.0%

となっています。

還元率の観点で見れば
カジノのルーレットやバカラより
日本のギャンブルの方が
圧倒的に勝ちにくいことが分かります。

ちなみに
パチンコ・パチスロの還元率は
公表されていませんが
おおむね80%程度とされています。







さらに日本には

世界で最も勝ちにくい

として有名なギャンブルがあります。


それが【宝くじ】です。


世界で最も勝ちにくいとは
ひどい言われようですが

いったい、その当選確率は
何%くらいなんでしょうか。


公表されている1等の当選確率は
通常のジャンボ宝くじで0.00001%。

年末ジャンボ宝くじに至っては
なんと0.00000005%です。

まさに天文学的な数字ですが
こう思う方もいるかもしれません。


1等でなくても、3等や4等でも十分だし
1枚だけじゃなくたくさん買えば
当たる確率も上がるのでは?




実は還元率の観点で言えば
買えば買うほどマイナスが大きくなります。


サッカーくじの還元率は49.6%
宝くじに至っては46.2%


となっています。

先述したカジノや公営ギャンブルに比べて
見間違いかと思ってしまうくらいの低さです。

還元率が46.2%ということは
宝くじを10000円分買うと
4620円になって返ってくる

ということです。



出典:宝くじ公式サイト



”よく当たる”と評判の売り場には
いつも長蛇の列ができています。

確率には偏りがあるので
宝くじに当選する人も確かに存在はします。

しかし、確実に資産形成をしたい方は
【愚者の税金】を支払うのは
止めておいた方が良さそうです。


POINT


宝くじは最も勝ちにくいギャンブル


長期投資で元本割れする確率

多くの日本人にとって
ギャンブルも投資も同じもの
というイメージが持たれています。

しかし一口に投資と言っても
「短期」と「長期」があることは
今までにもお伝えしてきました。





短期で行う投資は【投機】と呼ばれ
相場の予測が必要です。

広辞苑によれば


市価の変動を予想して、
その差益を得るために行う売買取引。

となっています。

投機で勝ち続けるには
市場の動向を予測しそれを
的中させ続けなければなりません。

株式投資で言うと
株価が上がるか下がるかの二択を
常に的中させる必要があります。

市場に対する圧倒的な知識や経験
また組織力を備えている方は別ですが

多くの子育て世代にとっては
投機は【ギャンブル】に近い行為だと思われます。





一方で長期投資についてはどうでしょうか。
金融庁は平成29年に発表した資料の中で
次のように述べています。


20年の保有期間では、投資収益率は
2~8%(年率)に収斂する

金融庁によると
5年以内の短期投資では元本割れが起こっているが
20年の長期にわたる積み立て分散投資では
過去には一度も元本割れをしていない


ということです。

将来の実績を確約するものではありませんが
重視すべきデータであることには間違いありません。


まとめ

ギャンブルと投資の違いについて
ご理解いただけたでしょうか。

金融教育の無い日本人にとって
「投資はギャンブル」という
強いイメージはどうしても付いて回ります。

しかし、それぞれの仕組みを
正しく理解することで
長期の資産形成が可能になります。

今回の記事のまとめです。


・投資とギャンブルは根本的に違う仕組み
・ギャンブルには主催者の取り分がある
・長期保有した分散投資は元本割れを起こしていない

今回も最後までお読みくださり
ありがとうございました。

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